東京浅草橋 人形のまるぎん
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人形の修理の話

人形の修理について

お客様からの問合せです。
「30年ほど前に祖父母に買ってもらった雛人形を,昨年生まれた娘に引き継がせたいと思っています、ただ髪の毛が乱れていたり、顔が汚れていたりしているので修理してもらいたいのですが、どれくらいかかりますか。」
このような問合せは毎年たくさんあります、10年前位前までの人形ならば修理や部品交換等が可能なものが多いのですが、それより前ですと、素材や製法が大きく異なっている場合がありますので、綺麗に直すことは難しく、少々手直しする程度の修理になります。
本来、雛人形や五月人形は生まれた赤ちゃんの「お守り」です。
この雛人形も「お母さんの厄や災い」をたくさん肩代わりしてくれています。
ですから少々くたびれて汚れてしまっているのかも知れません。
神社で買うお守りを親子や兄弟姉妹で共有しないのと同様に、雛人形や五月人形は生まれたその子のお守りであり、一生の宝物であるとともに、無病息災を願う祖父母やご両親との絆の表れなのです。
つまりこの雛人形や五月人形は「お母さんのお守り」なので、できることなら形や大きさは変わってもいいですから、その子専用の雛人形を用意してあげてください。そして、お母さんの横に飾ってください。
世代を越えた絆を感じることが出来ると思います。

でもどうしても直したいという方のために、いくつかアドバイスを。
雛人形や五月人形には修理専門というサービスはあまりありません、作り方が各職人さんによって違うからです、一番確実な方法はお買い上げになったお店に持ち込むことです、 お店がその雛人形や五月人形を作った職人さんに依頼して直してもらいます、どこのお店で買ったかわからないような古いお人形や、そのお店と取引のない職人さんの人形を持ち込まれても、うまく直せないのでお断りする場合もあります、部品交換も同様です。
また時期的には、秋から冬は職人さんも製造で忙しいので、面倒くさい修理は後回しにされてしまいます、お節句後に「来シーズンまでにお願いします」くらいの余裕を持ってお店に依頼してください。
よくある依頼は、「親王飾りの片方の人形のお顔にキズがあるので直してください」などという例です、キズが付いた雛人形は基本的には直りません、最近の人形なら同じ顔を交換することになりますが、古い人形の同じ顔はまずありません、だからといって片方だけ新しい顔にしても、古い顔とはバランスも悪く、両方替えても、古い衣裳とのつりあいが取れず、何となくチグハグです、多少のことなら、汚れても、キズがついててもそのままでお飾りになることをおすすめします、それもまたその人形の歴史なのですから。

自分で直す方法もあります。

顔の汚れた場合

お雛様 爪でさわってみてもツルツルでへこみがない場合は単なる汚れです、水に少し湿らせた綿棒でその部分を軽く拭き、乾けば取れます、汚れが少し残った場合は、もう一度か二度やります、それ以上はやらないでください。
爪でさわってみて、へこみが感じられたらキズです、さわるまでもないほどの大きなキズは直りませんが、小さなキズなら以下の様に直します、細かいサンドペーパー(1000番位)を3センチ四方に切り、角を使ってキズの周りから中心に向かって円を描くようにかけます(キズの部分だけを集中してかけるとへこみになるので注意)。
そのあと水で少し湿らせた綿棒で拭きます、ただし、まゆ、まつげなどを描いた部分はいじらないで下さい、また、市松人形など肌色のお顔のものは素人では修理困難です。


髪の毛がほつれた場合

子供がおもちゃにしてグチャグチャになった髪(よくあります)は素人では直りません、雛人形のお姫様や三人官女のおすべらかしが少しだけほつれた場合の直し方です。
まずハサミでほつれを切ります(数本程度まで)、そのあと歯ブラシで髪を整え、水でスープ状に薄めた洗濯糊(でんぷんのり)を筆で少し付け、指で押さえた後、乾けばほつれは直ります、のりを付けすぎて白く出てしまったら、筆ペンで少しなぞれば目立たなくなります。

ほほ紅が取れた場合

雛人形のお顔のほほの汚れを綿棒で取った場合、ほほ紅まで取れてしまいます、その場合のやり方です。
まず水でぬらし固く絞った脱脂綿で左右のほほ紅をふき取り、乾かします、次にちぎった脱脂綿を指で丸めて小さな玉を作り、別にちぎった脱脂綿にこれを包み込み、端をねじって、小さなパフを作ります、 そしてほほ紅(女性の化粧用、一番薄い色で、粒子が細かく油分を含んでいないもの)をパフに付け、必ず余分な粉を布などの上で落とします、ほほ紅は、中心から外に向かって円を描くようにそっと付けます、 始めから濃く付けず、様子を見ながら重ねていくのがコツです。

口紅のつけ方

雛人形のお顔の口紅は年月がたてば薄くなります、その場合のつけ方です、ただし塗る面積が極めて小さいのと、はみ出して塗った場合に、修復が効きません、手先の不器用な人はやらない方が無難です。まず同量の水彩絵の具の赤と木工用ボンドに少量の水を混ぜ、口紅を作ります(ボンドが白いのでピンク色になりますが、乾けば赤に戻ります)、塗るのは極細の面相筆(日本画の画材売り場にある)を使用します、筆に少し紅を取り、少しずつ塗っていきます、あせらず、ゆっくりと塗り重ねていくのがコツです。

その他の修理

五月人形の鎧、兜は買ったお店に依頼します、金メッキか、部品交換でほとんど直るはずです。塗り屏風や台の大きなキズは、職人さんに直してもらうことになりますが、キズを埋めてから、全体を塗り直すことになり、新品を買うのと大差ない修理代になります、爪を立てて引っかからない程度のすりキズなら、コンパウンド(細かい研磨剤)を布に付けてよく磨き、家具用ワックスで仕上げれば、ほぼ完全に直ります。

※修理のコツは、完全に直そうとして、何度も何度も手を入れないことです、80%位直ればよし、としてください、ついやりすぎてしまうのです、もうちょつと、もう少しとやっているうちに後戻りできなくなってしまいます。

台、屏風、ぼんぼり、桜橘、各種雛道具の単品販売もいたしております。

やっぱりプロに頼む

古くてどこのお店で買ったのかわからないけれど、どうしても修理をプロの業者に頼みたいという方には、雛人形や五月人形の修理を受け入れてくれる職人さんや人形店もあります。 
直して欲しい部分を写真に取り、郵送やメールなどで送って、見積りをもらってから充分に納得の上、修理に出すようにして下さい。人形修理は完全手作業です、特に古いものほど手間がかかり、当然修理代も安くはありません。
古くてボロボロになった人形衣裳は直りませんし、古い同じ布地もまずありません、現在の似たような布地で作り直すこともあるようです、修理期間も、ものによっては半年や一年近くかかる場合もあります。

福田匠庵(京都)  http://www.fukuda-shoan.com/
大手人形(名古屋)  http://www.oote.jp/
川崎人形(埼玉)  http://www.kawasaki-doll.co.jp/
吉見屋人形店(埼玉)  048-541-1451