雛人形・雛人形販売のまるぎん

羽子板と破魔弓

羽子板市

江戸時代頃、羽子板は社寺の門前などに出る『年の市』と呼ばれる臨時の売場で販売されていました。その有名なのが浅草の羽子板市です、ここは今から350年前に始まったという大変な古さの市です、さらに驚きは最初から今に至るまで、12月の17.18.19日に固定されている事実です、350年も毎年同じ日にするイベントなんて、そうはないですよね。 昔の羽子板市の売場は、間口六尺、奥行三尺(つまり畳一枚分)ときまっていました、そこに火事場装束(火消しの衣裳)の親父や、刺子のばんてんを着た若い娘が手伝うなど、粋でいなせな売場風景だったようです。

押絵羽子板

押絵羽子板は現代の飾り用の羽子板の代名詞です、その押絵という技法はすでに江戸時代には確立されていました、その頃は屏風やふすまに布を張る程度でしたが、現在の押絵羽子板の技法はかなり複雑です。まずパーツごとに型紙を作ります、その上に綿を置いてふくらみを持たせ、金襴やちりめんなどの布でくるむわけですが、布は型紙よりも大きめに裁断し、余った部分を型紙の裏に廻して、のりで貼り付けます、布の裏にはのりは付けませんので、柔らかい衣裳の感じが出ます。パーツが全部出来あがったら組み立てです、立体感が出るようにするのが最近のはやりです。 裏はあまり見ないで下さい、いいものほど手間をかけた具合がよく分かります。 押絵羽子板は飾り用です、羽根つきには、絵を印刷しただけの書絵羽子板を使ってください。

つくばね

この写真をご覧下さい、羽子板でつく羽根そっくりです、あまりに似ていることから、『つく羽根』つまりツクバネという名前がついてしまった木です、高さは1〜2m、ビャクダン科の落葉低木です。

むくろじ

羽子板の羽根の球部分には、むくろじという大木の実の中の種が使われています、非常に堅いので、羽子板でつくといい音が出ます。このむくろじは漢字で≪無患子≫と書きます、子が患わない という意味です、また昔は羽根のかたちをトンボに見たて、トンボが蚊を食べることから、お正月に羽根を突くと、夏になって赤ちゃんが蚊に食われることが無いと信じられてきました、つまり羽子板は赤ちゃんの無病息災のお守りの意味を持っているのです。 余談ですが、むくろじの実は昭和の初め頃まで、自然の洗剤として用いられていました、むいた果皮を煮出した液を使い、ぬるぬるとした泡が立って、よく汚れが落ちたようです。

破魔弓

男の子の初正月の贈り物、それが破魔弓です、破魔弓は呼んで字のごとく、ずばり魔除け、厄払いのお守りです。弓の的を昔はハマといいました、破魔弓はこのハマに漢字を当てはめたものです、同じようなものに神社の破魔矢や、棟上の際に屋根に立てる破魔矢があります、これらはいずれも弓矢の持つ霊力を信じることから生まれた習慣です。